研究会・WG

LCA日本フォーラム カーボンリムーバル・リサイクル技術 (CR2) 研究会 主催
見学会:ブルーカーボンとバイオ炭

 LCA日本フォーラムでは、令和元年7月よりネガティブエミッション技術とカーボンリサイクル技術について、横断的にLCAの観点から研究しています(CR2研究会)。この研究会で、この度バイオ炭とブルーカーボンを実施している現場を専門家と共に訪れ、これら技術の現状と将来への期待について理解を深める見学会を企画いたしました。

見学先

①鳥取県境港市(ブルーカーボン):船で境港から外港地区に向かい、防波堤を活用したブルーカーボンを防波堤に上陸して見学します。イルカに遭遇するかも!
https://www.cgr.mlit.go.jp/tyokugi/75/04/04.pdf

②島根県出雲市のおきす営農組合(バイオ炭):バイオ炭を施用したきぬむすめ耕作地を見学し、組合の人々と意見交換します。
https://www.okisu.jp/topics/diary/174

開催概要

開催日時: 2024年10月11日(金)10:40-17:00
集合・解散場所: 米子鬼太郎空港
主催: LCA日本フォーラム CR2研究プロジェクト
参加費: 無料
参加申込: 定員に達したため、募集を締めきらせていただきました。
募集締め切り日: 9月30日(月) 15:00(定員に達し次第締め切ります)
定員: 15名

<参加申込における注意事項>

現地集合・解散の見学会となります。
集合場所までの移動および昼食は各自負担となります。


旅程

10:40

米子鬼太郎空港集合

10:40-11:00

境港着:ゆめみなとタワーから展望

11:00-12:00

ブルーカーボン見学(二重円筒ケーソン上陸&イルカコース)
※雨天時:大山町御来屋漁港へ移動、漁港周辺のアラメ藻場見学

12:00-14:00

昼食・移動(米子→出雲、雨天時は御来屋→出雲)

14:00-16:00

おきす営農組合着: バイオ炭施用比較田 見学・意見交換

16:00-17:00

移動(出雲→米子)

17:00

米子鬼太郎空港解散

※東京からお越しの場合は、こちらのフライトがございます。
9:10-10:30

羽田空港-米子鬼太郎空港(ANA383)

17:40-19:10

米子鬼太郎空港-羽田空港(ANA388)

随行者プロフィール

今回の見学には、こちらの専門家の方々が随行します!
ブルーカーボン、バイオ炭、LCAのいろいろなお話をききながら、見学会を楽しみましょう。

稲葉 敦

稲葉 敦
LCA日本フォーラム 会長
一般社団法人日本LCA推進機構 理事長

桑江 朝比呂

桑江 朝比呂
LCA日本フォーラム CR2技術研究プロジェクト メンバー
(国研)海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 沿岸環境研究領域長
ジャパンブルーエコノミー技術研究組合 理事長

岸本 文紅

岸本 文紅
LCA日本フォーラム CR2技術研究プロジェクト メンバー
(国研)農研機構 農業環境研究部門 グループ長補佐
https://researchmap.jp/read0161322

見学会報告

①鳥取県境港市(ブルーカーボン)

見学会は、10名の参加者と3名の随行者に事務局1名で訪問。
当日は晴天に恵まれ、「はくしゅう」号に乗船し境港二重円筒ケーソン式防波堤に上陸し藻場見学を実施。

境港海域は生物共生型港湾構造物の整備等によるブルーインフラの創出・保全を通じて,CO2吸収源の拡大による カーボンニュートラルの実現への貢献や生物多様性による豊かな海の実現を目指している。※ブルーインフラ:藻場・干潟等及び生物共生型港湾構造物

境港二重円筒ケーソン式防波堤への上陸の様子。

ガラモ場の様子。

帰路にはイルカに遭遇するうれしい出来事も。

②島根県出雲市のおきす営農組合(バイオ炭)

農事組合法人おきす様は、おきす営農組合として平成16年に設立され、現在は環境配慮型農業への取り組みとしてカーボンマイナス(バイオ炭施用・中干し延長)、有機栽培、アイガモロボ活用を行っている。

令和5年度実証圃場(13アール)では、竹炭バイオ炭(島根県安来市)を散布しきぬむすめを栽培。稲の桿も太く根張りも良好で、慣行区より15%の収量増となった。バイオ炭の土壌改良材としての効果を確認できた。

令和6年度実証圃場(70アール)では、バイオ炭の散布量を3段階に分けて栽培。見学者は生育の違いを体感した。

バイオ炭の社会実装への課題として以下があげられた。
・バイオ調達コスト・輸送コスト・バイオ炭製造企業の確保
・施用に関する栽培技術の基準づくり
・有利販売手法の確立・消費者意識の啓発・J-クレジットの価格低迷